リーダーシップがある人の特徴と リーダー育成のための名言

who-has-leadership 仕事の名言

リーダーシップがある人の特徴と、リーダーを育成する方法について、各界の偉人たちの21の名言を引用して解説します。

ピーター・ドラッカー、ジョン・ウッデン、エイブラハム・リンカーン、ラルフ・ネーダー、レイ・クロックなどの名言を日本語と英語でご紹介します。

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リーダーシップがある人の特徴

Who has leadership?
マネジメントの父ピーター・ドラッカーは、著書の中でリーダーシップについてこう言っています。

マネジメントとは物事を正しく行うことであり、リーダーシップとは正しい事を行うことである。

Management is doing things right; leadership is doing the right things.

経営は効率などの「条件を満たすようにきちんと正しく」行う必要があるけれども、リーダーシップに大切なのは「やるべきこと」を行うことだと、はっきり分けています。今やるべきことは刻々と変化していますから、よりしっかりした軸を持った人物がリーダーになる必要があります。
 
 
ドラッカーはリーダー役となる人が始めから身につけていなければならない資質についても言及しています。

マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければいけない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。

 
逆に失格とすべき基準も挙げています。こちらから考えるとさらにはっきりします。

マネジャー失格とすべき真摯さの欠如
1. 強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない。できないことに気づいても、できることに目のいかない者は、やがて組織の精神を低下させる。
2. 何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない。仕事よりも人を重視することは、一種の堕落であり、やがては組織全体を堕落させる。
3. 真摯さよりも、頭のよさを重視する者をマネジャーに任命してはならない。そのような者は人として未熟であって、しかもその未熟は通常なおらない。
4. 部下に脅威を感じる者を昇進させてはならない。そのような者は人間として弱い。
5. 自らの仕事に高い基準を設定しない者もマネジャーに任命してはならない。そのような者をマネジャーにすることは、やがてマネジメントと仕事に対するあなどりを生む。

 
他の偉人の名言も挙げていきます。

良きリーダーは、まずは良き部下にならなくてはいけない。
―― ロバート・グリーンリーフ(アメリカのビジネス・コンサルタントの草分け)

Good leaders must first become good servants.
―― Robert Greenleaf

良いリーダーになるには、まずは使われる立場を知らなくてはいけません。
 

リーダーは、人々が行きたいと思う場所に連れて行く。偉大なリーダーは、必ずしも行きたいと思う場所ではないが、人々が行かなくてはならない場所に導く。
―― ロザリン・カーター(第39代アメリカ合衆国大統領ジミー・カーターの夫人)

A leader takes people where they want to go. A great leader takes people where they don’t necessarily want to go, but ought to be.
―― Rosalynn Carter

組織の将来を考えれば、たとえそれが人々の望まない方向であっても、正しい方向へ導かなければならない時もあります。自分の人気と引き換えにしてでもそれができるかどうか。ここでリーダーの真価が問われます。夫のアドバイザーを務めたことでも知られるファーストレディの言葉です。
 

効果的なリーダーシップとは、大事なことを優先させることである。効果的なマネジメントとは、それを遂行する規律のことである。
―― スティーブン・R・コヴィー(アメリカの作家、経営コンサルタント、代表作『7つの習慣』 )

Effective leadership is putting first things first. Effective management is discipline, carrying it out.
―― Stephen Richards Covey

リーダーがすべきことの一つに、物事に優先順位をつけることがあります。そこで失敗すると事業が迷走を始めます。
 

リーダーシップとは、あなたがしてほしいと思う何かを、人に「自分がやりたいからやる」と思わせる技である。
―― ドゥワイト・アイゼンハワー(第34代アメリカ合衆国大統領)

Leadership is the art of getting someone else to do something you want done because he wants to do it.
―― Dwight Eisenhower

リーダーの技とは、人に圧力をかけたり脅したりするのではなく、自発的にやるように仕向けることです。
 

リーダーは人に教えているときより自ら学んでいるときに、より説得力のある手本となる。
―― ロザベス・モス・カンター(アメリカのコンサルタント、ハーバード大学教授) 

Leaders are more powerful role models when they learn than when they teach.
―― Rosabeth Moss Kanter

すべてを理解していると人にアピールすることよりも、常に学び続けねばならないことを示すことのほうが大切です。
 

リーダーの資質は、自らの中にある基準に現れる。
―― レイ・クロック(アメリカの実業家、マクドナルドコーポレーションの創業者)

The quality of a leader is reflected in the standards they set for themselves.
―― Ray Kroc

リーダーは、自らの基準を常に高く保っていなければなりません。マクドナルドの創業者レイ・クロックは、事業が世界中に拡大しても、自分の設定した高い基準が守られているかどうかの確認に余念がなかったといいます。
 

生まれつきのリーダーはいない。 他のことと同様、懸命に励むことでなるものだ。
―― ヴィンス・ロンバルディ(アメリカンフットボールの指導者、「グリーンベイ・パッカーズ」の名将)

Leaders aren’t born, they are made. And they are made just like anything else, through hard work.
―― Vincent Thomas Lombardi

真のリーダーとは、並外れたやる気を持った平凡な人間である。
―― ジョン・シーマン・ガーンズ(アメリカの作家)

Real leaders are simply ordinary people with extraordinary determinations.
―― John Seaman Garns

リーダーの仕事は、信奉者を増やすことではなく、リーダーを増やすことだ。私の前提はそこにある。
―― ラルフ・ネーダー(アメリカの弁護士・社会運動家、環境問題と消費者保護に携わっている)

I start with the premise that the function of leadership is to produce more leaders, not more followers.
―― Ralph Nader

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リーダーを育成する方法についての名言

リーダーの素質のある人を、どのようにして育てていけばよいかを表わす名言をご紹介します。

アメリカの大学バスケットボールの名コーチ、ジョン・ウッデンは「人格教育」を中心においており、「バスケットは人生の通過点に過ぎない」と言うほど、選手の人間性の教育に力を入れていました。UCLAを10回にわたり全米チャンピオンに導いた実績があります。

これからリーダーに育てようとしている人に、かけてあげる言葉として、彼の言葉が大変参考になります。

自分への評判より、自分の人格を気にしなさい。人格は、あなたの本来の姿であるが、評判は、他人があなたをどう見ているかにすぎないのだから。
―― ジョン・ウッデン

Be more concerned with your character than your reputation, because your character is what you really are, while your reputation is merely what others think you are.
―― John Robert Wooden

これはリーダー役の人には、特に役立つ名言です。深いところからにじみ出てくる人となりは、評判よりはるかに雄弁です。
 

できないことに気を取られずに、できることをやりなさい。
―― ジョン・ウッデン

Do not let what you cannot do interfere with what you can do.
―― John Robert Wooden

称賛も批判も受け入れてはいけない。どちらに夢中になるのも、弱さである。
―― ジョン・ウッデン

You can’t let praise or criticism get to you. It’s a weakness to get caught up in either one.
―― John Robert Wooden

 
アメリカの奴隷解放宣言を行った第16代大統領リンカーン。その卓越したリーダーシップから、今も学ぶべきことがたくさんあります。

私の歩みはゆっくりだが、決して引き下がることはない。
―― エイブラハム・リンカーン

I’m a slow walker, but I never walk back.
―― Abraham Lincoln

事業も職場の人間関係も、短期間で進むものではありません。でもほんの少しずつでも進んでいればよいと考え、落ち着いて事に当たったほうがうまくいくものです。
 

全ては本から学んだ。
―― エイブラハム・リンカーン

All I have learned, I learned from books.
―― Abraham Lincoln

リーダーの多くが大変な読書家として知られています。業務に関する知識やその他の教養を身につけるため、毎日少しずつでも本を読むように促すことも有効です。
 

そのことはできる、それをやる、と決断せよ。それから方法を見つけるのだ。
―― エイブラハム・リンカーン

Determine that the thing can and shall be done, and then we shall find the way.
―― Abraham Lincoln

今日の責任から逃れても、明日の責任から逃れることはできない。
―― エイブラハム・リンカーン

You cannot escape the responsibility of tomorrow by evading it today.
―― Abraham Lincoln

私が学んだのは、常に初めてのことに挑戦すること。成長と居心地の良さは両立しない。
―― ジニー・M・ロメッティ(IBMの前CEO)

I learned to always take on things I’d never done before. Growth and comfort do not coexist.
―― Virginia Marie “Ginni” Rometty

リーダーとしての仕事は、やはり経験を通してしか学ぶことができません。人前で話す機会を設けたり、小さなプロジェクトのリーダーを実際に経験してもらうなどの機会を作ることが必要です。
 

他の人がしていることを意識し、その努力を称え、成功を認め、成功の追求を奨励しなければならない。全員が助け合うことで、誰もが勝利することができる。
―― ジム・ストーバル(アメリカの作家、ベストセラー小説『アルティメット・ギフト』の作者)

You need to be aware of what others are doing, applaud their efforts, acknowledge their successes and encourage them in their pursuits. When we all help one another, everybody wins.
―― Jim Stovall

うまくいくリーダーや、周りから慕われるリーダーは、話し方を心得ています。大ベストセラー『人は話し方が9割』の著者、永松 茂久氏による『リーダーは話し方が9割』が、その参考になります。

永松氏は「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトによる人材育成法に定評があります。「この人のためなら」と思われる会話ができる「とっておきの秘訣」が満載です。

 

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