ドラッカーのマネジメントとは? 意味と理論の要約と名言

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経営学の父ピーター・ドラッカーの言うマネジメントとは何か? 何をどうすればいいのか? を分かりやすくまとめました。

経営者も社員も誰もが、ドラッカーのマネジメント理論から学べる「成功と幸せな人生」のための鉄則と、ドラッカーの名言をご紹介します。

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ピーター・ドラッカーのマネジメントとは何か?

What Is Peter Drucker’s Management Theory?

一般的には、英語の management(マネジメント)というのは
the control or organization of something(何かを制御することまたは組織)
であり、日本語では主に「取り扱い」「経営」「管理」と訳されています。何かを取り扱うこと、または取り扱われている組織です。

マネージャーの仕事がマネジメントですから、ホテルの支配人の仕事も、野球部のマネージャーの仕事もマネジメントです。

経営管理論といったビジネス用語で用いられる場合には、「ヒト・モノ・カネ」の3つの管理を意味します。

ドラッカーは、このマネジメントをどのようにすべきかを詳しく調査・分析して、独自の理論を打ち立てました。

まずマネジメントを「組織に成果を上げさせるための道具、機能、機関」と定義しました。

ドラッカーの言う「マネジメント」は成果を上げることが大前提です。 「成果」とは「利益」です。企業が持つ「ヒト・モノ・カネ」の資源を活用して利益を生み出すことが重要だと述べています。

そしてドラッカーの言う「利益」とは「顧客の創造」です。マネジメントとは「資源を活用して、顧客を創造するための道具、機能、機関」ということになります。

ただし、ただ顧客が増えて物が売れればいいということではありません。ドラッカーの基本的な関心は「人を幸福にすること」にあり、マネジメントは「社会・組織の中の人間」が幸福になるために行われなければならない、としています。

「人がいきいきと働き、社会に貢献できる組織」とは何かについて考え、著書『マネジメント』の中で、マネジメントの要素を一つずつ丁寧に解説しています。

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マネジメント理論の要約

組織に成果を上げさせるために、マネジメントは何をすればいいのか。ドラッカーは「マネジメントの役割」を3つ挙げています。

・自らの組織に特有の使命を果たす
・仕事を通じて働く人たちを生かす
・自らが社会に与える影響を処理するとともに社会問題に貢献する

マネジメントを実行するマネージャーについては、「多くのマネジャーに共通する仕事」として5つ挙げています。

・目標を設定する
・組織する
・動機付けとコミュニケーションを図る
・評価測定する
・人材を開発する

これらの仕事を行うためにマネージャーはリーダーシップをとります。 リーダーシップに大切なことは以下の通りです。

・リーダーと認めて、従う者がいること
・人気ではなく成果の大きさを重視すること
・他人の模範になること
・リーダーシップが地位や特権でなく責任であること

組織によってマネージャーのあり方はさまざまです。しかしドラッカーの調査によると、成功したマネージャーには共通した習慣がありました。

・なされるべきことを考える
・組織のことを考える
・綿密なアクションプランを考える
・意思決定を行う
・コミュニケーションをとる
・機会に焦点を合わせる
・生産性のある会議を行う
・「私は」ではなく「我々は」と考える

このような習慣があるマネージャーが成功確率が高いと言っています。

成果をあげる方法を徹底的に追求したドラッカー。彼の理論から、「組織が成功し、組織の中の人間が幸福になるために必要なこと」を学ぶことができます。

ドラッカーのマネジメントに関する名言

上記の要約をもう少し具体的に理解できる、ドラッカーの名言をご紹介します。ドラッカーの研究の目的は、あくまで「人を幸福にすること」に重きを置いていました。その姿勢がよく表れた名言が多数存在します。

マネジメントとは、人にかかわるものである。その機能は人が共同して成果をあげることを可能とし、強みを発揮させ、弱みを無意味なものにすることである。

人こそ最大の資産である。

人が成果を上げるのは強みによってのみである。

人が雇われるのは、強みのゆえであり能力のゆえである。組織の目的は、人の強みを生産に結び付け、人の弱みを中和することにある。

マネジメントとは権力ではない、人を活かす責任である。

あらゆるマネジャーに共通の仕事は五つである。
1. 目標を設定する。
2. 組織する。
3. 動機づけとコミュニケーションを図る。
4. 評価測定する。
5. 人材を開発する。

<目標を設定する>

目標には、はじめからチームとしての成果を組み込んでおかなければならない。それらの目標は、常に組織全体の目標から引き出したものでなければならない。組み立てラインの職長さえ、企業全体の目標と製造部門の目標に基づいた目標を必要とする。

<組織する>

マネージャーは、自らの資源、特に人的資源のあらゆる強みを発揮させるとともに、あらゆる弱みを消さなければならない、これこそ真の全体を創造する唯一の方法である。

<コミュニケーションを図る>

コミュニケーションとは、知覚であり、期待であり、欲求であり、情報法ではない。

<評価測定する>

人には、それぞれの理想、目的、欲求、ニーズがある。いかなる組織であっても、メンバーの欲求やニーズを満たさなければならない。この個人の欲求を満たすものこそ賞や罰であり、各種の奨励策、抑止策である。

<問題解決>

あらゆる決定と行動において、ただちに必要されているものと遠い未来に必要とされているものを調和させていくことである。

マネジャーは、人という特殊な資源とともに仕事をする。人は、ともに働く者に特別の資質を要求する。

根本的な資質が必要である。真摯さである。

マネジャーにできなければならないことは、そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、始めから身につけていなければいけない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さである。

マネジャー失格とすべき真摯さの欠如

1. 強みよりも弱みに目を向ける者をマネジャーに任命してはならない。できないことに気づいても、できることに目のいかない者は、やがて組織の精神を低下させる。

2. 何が正しいかよりも、誰が正しいかに関心を持つ者をマネジャーに任命してはならない。仕事よりも人を重視することは、一種の堕落であり、やがては組織全体を堕落させる。

3. 真摯さよりも、頭のよさを重視する者をマネジャーに任命してはならない。そのような者は人として未熟であって、しかもその未熟は通常なおらない。

4. 部下に脅威を感じる者を昇進させてはならない。そのような者は人間として弱い。

5. 自らの仕事に高い基準を設定しない者もマネジャーに任命してはならない。そのような者をマネジャーにすることは、やがてマネジメントと仕事に対するあなどりを生む。

知識もさしてなく、仕事ぶりもお粗末であって判断力や行動力が欠如していても、マネジャーとして無害なことがある。しかし、いかに知識があり、聡明であって上手に仕事をこなしても、真摯さに欠けていては組織を破壊する。組織にとってもっとも重要な資源である人間を破壊する。組織の精神を損ない、業績を低下させる。

リーダーに求められるのは人格である。

重要なのはカリスマ性ではない。リーダーシップとは人を惹きつけることではない。惹きつけるだけでは扇動者にすぎない。友達をつくり、影響を与えることでもない。それでは人気取りにすぎない。リーダーシップとは、人のビジョンを高め、成果の基準を高め、人格を高めることである。

リーダーは私情にとらわれず、公正でなくてはならない。

トップマネジメントの役割が、課題としては常に存在していながら仕事としては常に存在しているわけではないという事実と、トップマネジメントの役割が多様な能力と性格を要求しているという事実とが、トップマネジメントの役割のすべてを複数の人間に割り当てることを必須にする。

トップマネジメントとは、一人ではなくチームによる仕事である。トップマネジメントの役割が要求するさまざまな体質を一人で合わせ持つことは不可能である。しかも、一人ではこなしきれない量の仕事がある。健全な企業では、組織図における肩書の如何にかかわらず、トップマネジメントの役割はほとんど常にチームで遂行している。

上記の引用のほとんどは、この本から採りました。完全版は3冊組の大部ですが、この抜粋版は初心者でも読めます。何度も読み直すのにも便利です。


 

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