「日本の英語教育が文法中心だから、日本人は英語を話せない」という言葉をよく聞きます。でも実際は、「英語を使うための文法力が足りない。さらに語彙力と練習が必要」というのが現状です。
効率よく英語の学習を進めるためには、「最初に単語と文法が必要」というのは、今も変わらない事実です。まずこの2つを手に入れて、どんどん使う練習をしていきたいものです。
今回は、高校生が学校の授業や大学受験のために使う英語の文法参考書の選び方と、おすすめの参考書をわかりやすくご紹介します。
文法は英語の4技能すべてに欠かせないものですから、自分にぴったり合った参考書でしっかり理解し、得点アップを図りましょう!
学校の授業、中学の復習、大学受験など用途別にご紹介していきます。
高校の授業と大学受験用の英語文法参考書
高校英語では、より複雑な英文法と、個々の語法を覚えていく必要があります。項目ごとに整理され、わかりやすく解説されている参考書で勉強すると、頭の中を整理しやすくなります。
中学の英語の文法がだいたい身についているなら、学校の授業でいま習っている項目を、参考書でもう少し詳しくていねいな説明を読んだり、練習問題を解いたりすると、しっかり身につきます。
大学受験準備としては、文法に関しては高校英語の文法をすべて理解することを目指します。ただ、長文読解や英作文の練習をする時間が必要ですから、普段から少しずつ問題を解いていくと、なおいいですね。単元ごとに練習問題の付いているものが学習しやすく、効果も上がります。
また、語彙力のほうが得点源になる大学もありますから、志望大学の過去問題集で、出題の傾向をちらっと見ておくといいですね。見たこともないような難しい単語がたくさんあるようなら、文法はさらっと復習して、単語帳でひたすら単語暗記です。
『【CD・音声DL付】キク英文法』
受験に必要な文法を効率よく、7週間でマスターできる文法書&問題集です。繰り返し聞くことで覚える人気のシリーズから。大学入試の過去問題や、コーパス(書き言葉や話し言葉のデータベース)を分析して、項目が厳選されています。
1日の学習量は3~9分。学習のスケジュールを立てやすく、続けやすくなっています。
『総合英語 Evergreen』
文法の基礎を身につけた人が、わからないところをなくすために辞書的に使うのに良い、詳しい学習文法書。英文法のルールを分かりやすく説明してあり、安心感があります。社会人まで長く使えます。
『英単語ターゲット1900 6訂版』
大学受験用の定番の英単語帳。大学入試問題を分析して、最新の「でる順」の単語が100語ずつ1900語学習できます。見出し語・見出し語の意味・例文の音声を無料でダウンロードして聞けます。
高校の授業と難関大学受験用の英語文法参考書
難関大学受験のためには、かなりの長文を速く読む必要があります。しかも構文の入り組んだ、1センテンスの長い文が出題される傾向があります。
といっても、文法を押さえてあれば、どんなに長い文もスラッシュを入れながら読めば必ず読めます。どんどん読んで、和訳する練習を積んでいくのがおすすめです。
『総合英語 Evergreen』
文法の基礎を仕上げたあとに、分からないところをなくすのに使える、詳しい学習文法書。英文法のルールを分かりやすく説明してあり、安心感があります。社会人まで長く使えます。
『ロイヤル英文法―徹底例解』
難関校の受験には必携の文法書。問題集を解いていて疑問に思ったことなども詳しく解説されていて、辞書的に使えます。例文すべてを金沢星稜大学のマーク・ピーターセン教授が校閲している、頼りになる一冊です。こちらも社会人になっても使えるものです。
中学の復習と高校の授業用英語文法参考書
中学の英語の文法がちょっとあやしいという場合は、なるべく早く中学の文法をおさらいしたほうが、高校の授業も理解しやすくなります。
現在の勉強の負担にならないよう、なるべく短時間で仕上げられる構成のものがおすすめです。
中学生の頃に比べて、英語に触れる時間が長くなってきていますし、予備知識もあります。短く、わかりやすく説明されているもので文法の感覚をつかんでしまいましょう。次のような参考書がおすすめです。
『大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】』
著者は東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科講師。わかりやすさに定評があります。中学レベルから大学受験までの英文法を、見やすい紙面ととっつきやすい語り口で解説されています。5文型や関係代名詞などの分野ごとに練習問題がついています。
巻末の五十音順索引から、すばやく調べられるのも便利。
音声学習に対応したWEBアプリ「みんなの一問一答オンライン」を使い、書籍の内容についてスマホ、タブレット、PCでリスニングや音読、確認テストもできます。
『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』
一カ月くらいで中学英語と高校英語の基礎を学習できる参考書です。「疑問文の作り方」「現在完了形とは」から、やさしい言葉で、イラスト付きで分かりやすく説明されています。
基本問題がセットになっているので、知識の定着に役立ちます。