ビル・ゲイツの名言 人生は公平ではない 君が失敗したら…(英語と日本語)

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DFID – UK Department for International Development, Bill Gates June 2015, CC BY 2.0

マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツの名言「人生は公平ではない。そのことに慣れよう。」「君が失敗したら、それは両親のせいではない。君のせいだ。だから弱音を吐かず、失敗から学びなさい。」があります。

これらの名言は、ビル・ゲイツが高校生の前で人生についてスピーチした、「学校では教えてくれない人生に役立つ11のルール」からのもの。その11のルールを英語原文と日本語訳でご紹介します。

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名言の出典

「学校では教えてくれない人生に役立つ11のルール」は、ビル・ゲイツのスピーチとして有名ですが、実際にはチャールズ・J・サイクス(Charles J. Sykes)というアメリカの教育学者の著書 “Dumbing Down Our Kids” からの引用です。この本は、学校では教えてもらえないけれど生きていく上で大切なことを、親が子供に語って聞かせるためのものです。

内容の評判が良かったために、ネット上でビル・ゲイツの名言として広まったそうです。スピーチするにあたって、ビル・ゲイツがこの本のこの部分を選んだということもあり、本サイトでもビル・ゲイツの名言として採り上げます。

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学校では教えてくれない人生に役立つ11のルール

Bill Gates’ High School Speech on The Eleven Rules of Life

  1. 人生は公平ではない。そのことに慣れよう。

    Life is not fair – get used to it.

  2. 世間は、君の自尊心を気にかけてはくれない。世間は、君が自尊心を満たす前に、何かを成し遂げることを期待している。

    The world won’t care about your self-esteem. The world will expect you to accomplish something BEFORE you feel good about yourself.

  3. 高校を出てすぐに4万ドルの年収を稼ぐことはできない。携帯電話(当時は高価だった)を持った副社長にもなれない。自分で両方を稼ぎ出すまでは。

    You will NOT make 40 thousand dollars a year right out of high school. You won’t be a vice president with car phone, until you earn both.

  4. 先生が厳しすぎると思うなら、上司を持ってみなさい。彼らに、終身在職権はない。

    If you think your teacher is tough, wait till you get a boss. He doesn’t have tenure.

    解説 tenure /ténjɚ/ テニュアは終身在職権。

    アメリカの会社で最も一般的な雇用形態は「任意に基づく雇用」なので、いつ、いかなる理由でも、従業員は会社を辞めることができるし、会社は従業員を解雇することができます。社員はクビにならないために、利益アップなど、会社に対する貢献が常に必要になっています。ですから上司が部下に無理を言うこともあります。

    それに対して勤務年数など一定条件を満たした教職者・公務員などには「終身在職権」があり、終身(定年まで)、その身分を保障されているので、これでも会社の上司ほど厳しくはないんだよ、ということです。

  5. ハンバーガーを引っくり返すのは、君の尊厳にかかわることではない。祖父母たちは、「ハンバーガーを引っくり返すこと」に別の表現を使った。それは「チャンス」と呼ばれた。

    Flipping burgers is not beneath your dignity. Your grandparents had a different word for burger flipping they called it Opportunity.

  6. 君が失敗しても、それは両親のせいではない。だから弱音を吐かず、失敗から学びなさい。

    If you mess up, it’s not your parents’ fault, so don’t whine about your mistakes, learn from them.

  7. 君らが生まれる前は、君らの両親は今のように退屈な人たちではなかった。君のために学費を払い、服を洗い、君の自慢話を聞いているうちにそうなった。だから、親の時代から生存する寄生虫から熱帯雨林を守る前に、まずは自分のクローゼットのダニ退治をしなさい。

    Before you were born, your parents weren’t as boring as they are now. They got that way from paying your bills, cleaning your clothes and listening to you talk about how cool you are. So before you save the rain forest from the parasites of your parent’s generation, try delousing the closet in your own room.

  8. 学校は勝者と敗者を決めなくなったかもしれないが、人生は違う。学校によっては赤点を廃止してくれたり、正しい答えが導き出せるまで何度でも機会をくれる。実際の人生とは全く似ても似つかない。

    Your school may have done away with winners and losers, but life has not. In some schools they have abolished failing grades and they’ll give you as many times as you want to get the right answer. This doesn’t bear the slightest resemblance to ANYTHING in real life.

  9. 人生は学期ごとに分けられていない。夏休みもないし、「自分探し」を手伝ってくれるような雇用主もほぼ皆無だ。それは自分の時間にやりなさい。

    Life is not divided into semesters. You don’t get summers off and very few employers are interested in helping you find yourself. Do that on your own time.

  10. テレビは、現実の世界ではない。実際には、人はコーヒーショップにいつまでもいられるわけはなく、仕事に行かなくてはいけないのだ。

    Television is NOT real life. In real life people actually have to leave the coffee shop and go to jobs.

  11. オタクには優しくしなさい。彼らの下で働く可能性は高い。

    Be nice to nerds. Chances are you’ll end up working for one.

    解説 nerd /nˈɚːd/ はオタク。特定分野への知識は豊富だけれども、社交が苦手な人を指すスラング。学生時代にはさえない人扱いだけれども、会社では専門知識を生かして昇進している可能性が高いから優しくしておきなさいということ。

 
引用元になったチャールズ・J・サイクスの “Dumbing Down Our Kids” の日本語訳は残念ながら出版されていませんが、同じ作者の “50 Rules Kids Won’t Learn in School” は訳書『子どものための世の中を生き抜く50のルール』が出ています。

対象は中学生から高校生ですが、社会人になるときに、学校と社会とはどう違うのかを誰からも教えてもらえなかった人や、よく分からないまま不安を抱えている人にも人気です。

チャールズ・J・サイクスは愛を持って、現実の世界を丁寧に説明しています。この本からも少し引用します。

働くようになればわかることだが、自己表現を奨励してくれたり、自分探しの手助けをしてくれるような仕事はほとんどない。自己実現が得られる仕事はもっと少ない。

自分を信じ、勇気と決断力、やる気と競争心を持てば、そして、価値あることのために人生のほかの楽しみを少しばかり犠牲にすることをいとわなければ、何でも成し遂げられる。

君がいま抱えている問題が何であれ、それを経験するのは君がはじめてではないし、君だけが経験するのでもない。

君たちは完璧ではない。完璧になる必要もない。

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