イギリスの女優、オードリー・ヘップバーンの名言「人生において、しっかり捕まえておきたい最高のものは『お互いの存在』では?」の英語原文と解説をお届けします。
名言「人生において、しっかり捕まえておきたい最高のものは『お互いの存在』では?」の英語原文
人生において、しっかり捕まえておきたい最高のものは「お互いの存在」では?
―― オードリー・ヘップバーン(イギリスの女優)
The best thing to hold onto in life is each other.
―― Audrey Hepburn
オードリー・ヘップバーンは生涯を通して常に、愛する人々と共にいました。他の人にも、家族を大切にするように、家族と一緒にいられることを当たり前だと思わないように、と言っていました。
第二次世界大戦中にドイツ軍が占領していたオランダに住んでいましたが、家族全員の命が助かったことを終生感謝していたといいます。幼い頃からバレエを習い、イギリスとオランダで舞台に立ち、女優に転身してからもその忍耐強さや他者への献身で知られています。他者の心の痛みを理解し、尽くすことのできるように育てたお母様の影響もあるということです。
戦争を生き延びたことから、援助を必要としている人を助けたいという強い思いがあり、ユニセフ親善大使としてアフリカへも赴きました。彼女自身子どもの頃に飢えを経験したためにアフリカの子どもたちに親近感を持ち、援助活動に従事するのみならず、自身の知名度を利用してアフリカの現状を世界中に訴えかけ、貧困の原因を取り除こうとしました。
「誰か助けて」と願った少女は、やがて多くの人々を助ける女性になりました。
戦争体験をただ忘れたい暗い過去とするのではなく、辛い体験を原動力にして、自分がやるべきと感じることを実際に行動に移せたことが、彼女の偉大なところではないでしょうか。
オードリーの芯の強さは、忍耐力、根気強さ、愛と寛容に基づくやさしい思いやりがもとになっていて、これらは後天的に自分で獲得したもののように思います。
他者との関わりの大切さについて語ったオードリーの名言をもう一つご紹介します。
実際には、アメリカの詩人サム・レヴェンソンの詩集『時の試練を経た人生の知恵』に収録されている、 「時を越えた美しさの秘訣」(”Time Tested Beauty Tips”)の一部ですが、オードリーが好んで引用したため、彼女の名言として広まっているものです。
物よりも人にこそ、立ち直り、やり直し、生まれ変わり、更生し、救い出される機会が与えられなくてはなりません。決して誰も見捨ててはいけません。
People, even more than things, have to be restored, renewed, revived, reclaimed, and redeemed; never throw out anyone.
物よりも人のほうがずっとずっと大事だという彼女の信念が感じられます。